僕のジェンダー論 (1)
男女の差っていうのは何だろう。たまに(よく)考えることがある。僕はジェンダーの専門家ではないので何が正しくて何が議論になっているのかよく分からないけれど、何が気に食わないかはよく分かる。客観は分からないけれど主観なら分かるということだ。
ある話を聞いた
「うちの上司(男性)は、女性の部下に対しては一切セクハラ的な発言、恋人はいるかとか、卑猥な発言とか、そういうことを言わないんだけれど、男性の部下に対しては専ら卑猥でえげつないことばかり言ってくるんだ」
僕が嫌いなのはこういう奴だ。
かの上司は、セクハラやパワハラ的な行動を避けるために、あえて男女の差をつけているのだろう。女性から訴えられた過去があるのか何なのかは分からない。だが、女性に対してセクハラ的な発言はダメだと分かっていてあえてやっていないが、男性に対するセクハラ的な発言はあえてやっても良いと思っている。セクハラというのはつまり、こういう性に対する分別のなさを言うのだろう。
少なくとも、ここで男女の差を付ける奴は、ジェンダーの何たるかを全く分かっていないということだ。
世の中には、潜在的に性的嗜好や自分の性に対する認識が他の人とは違う人がいる。その数はしゃれにならないほどの割合でいる。自分の周りだけはそういうのがいないと思うのは大きな誤りだ。
たまに、自分はジェンダーについてよく理解してるふりをしたくて、そういう知識を撒き散らすバカがいる。その手のバカは、その場所にはジェンダーについて微妙な考えを持っている人がいるという前提を持ちあわせてはいない。いつも僕はそういうのを見て、ニヤニヤしながら、やはり気に食わないと思うのだ。