びしょの日記 (vipshota’s diary)

これはショタコン的視点からの雑多な日記帳です。まじめな記事が5割、ふまじめな記事が5割でできています。将来黒歴史になる予定です。

君の名は。ショタコン的レビュー

君の名は。

www.kiminona.com

 

流行っているらしい、ショタコンに人気な神木隆之介くんが声優として出てくるらしい、そのくらいの前知識で、この映画に臨んだ。どうせ恋愛モノだから僕みたいなショタコンが見ても面白く無いんじゃないか、と大きな期待はしていなかった。

 

結論だけ言うと、恋愛モノのようで恋愛モノじゃなかった。

 

突然だが、ショタコンとケモファンに人気な細田守監督の作品と比べてみる。

 

細田監督は、「自分たち(主人公組)が原因の問題を自分たちで解決し自分たちも世界も良い結果を導く」作品を作っている。『サマーウォーズ』、『バケモノの子』はそういう作品で、『おおかみこどもの雨と雪』は世界は良くはならないが大筋はそういう作品だと言っていい。

 

新海誠監督のこの作品は「外的要因の問題を外的要因によって解決し、世界は良い結果に導かれるが自分たちが抱える問題は必ずしも解決しない」作品という抽象化ができる。

 

「必ずしも解決しない」

 

よく考えてみると、何も解決していない。外的刺激に対処するために動きさえすれど、自分たちが能動的に問題解決をするわけではない。そもそも、自分たち側に何か大きな問題があったとも言えないので、解決する必要があったのかすら怪しいところだが。

 

ともかく、世界の意思みたいなものが問題を解決しようとしてくださるので、それにうまく乗っかればいいのだ。だから、「俺が問題を解決してやるんだ!」って意気込んでいる普通の男子は少し退屈に感じたのかもしれない。一方、そこまで男子成分の多くない僕にとっては、一つ一つのシーンが余韻を感じるためのとても重要な時間だった。つまりは、多くの女の子たちにとっても納得の出来だったんじゃないだろうか。

 

世の中、問題は解決しないことのほうが多い。特に、人と人との関わりにおいては、問題が解決するほうが稀である。そういう身近な結末を劇の主題に持ってきたことにおいて、僕は新鮮さを覚えたし、良い評価を与えたいと思った。

 

某怪獣映画が苦手な男の子にお薦めです。