ネットは悪意の伝搬増幅装置なのか
2010年以前は、ネットの出来事が現実に影響するということは稀だったし、ネットには意識の高いひねくれ者とその傍観者しかいなかった。
一部の問題児が混じってきても、たとえば非常に偏った政治主張をする人が入ってきても、場を荒らす人たちが入ってきても、彼らが集まって声を発するなんてことはありえなかった。荒らしがなんか騒いでる、スルーしようで終わっていた。
しかし、ネットの住民が増えると、そういう偏った者に感化される人たちが出てきた。つまり、馬鹿が増えてきた。荒しをスルーできない一定の人たちが現れ、荒らしが荒らしを呼び、等比級数の公比が1を超えた瞬間、それが僕にとっての2013年だったように記憶している。
ネットでは、善意も伝えられないけど、悪意も伝えられなかった。そういう時代から、善意は伝えづらく、悪意だけ伝搬し増幅する装置になってしまった。そう変貌したネットは、僕にとってもはや価値はない。
次に意識の高いひねくれ者が行く先は何だろうか。ひねくれ者を正しく傍観してくれる者が行く先はどこだろうか。僕が簡単に使えるツールであれば良いのだけれど。