びしょの日記 (vipshota’s diary)

これはショタコン的視点からの雑多な日記帳です。まじめな記事が5割、ふまじめな記事が5割でできています。将来黒歴史になる予定です。

好みの質問は好みを質問できない

ツイッターの投票機能を使い、作品等の好みについての質問を投げかけている人をよく見かける。だが、質問の項目を公平に作るのは意外と難しい。僕がフォローしている人が少し面白い質問をしていたので紹介したい。

 

参考にお聞きしたいんですが、苦手な属性絵と好きな属性の絵が同じ垢に投稿されてると困りますか?(例えば男の子と女の子のエロが混じってる垢)

  1. 気にしない
  2. 分けて欲しい

https://twitter.com/hachiware_oo/status/765558094323605504

 

アカウントに関する質問だが、作品に対する好みについての質問と言い換えても良いだろう。質問の項目は一見平等なように見えるが、偏った項目になってしまっている。1.は「柔軟派」の意見であり2.は「強硬派」の意見である。もしくは、質問者が想定している正解は1.であり不正解は2.である。

 

数字のトリックは結構怖くて、このように強硬派と柔軟派に別れるような質問だとたいてい「柔軟派」が多くなる。なぜなら、「強硬派」の人であっても質問者に遠慮をして「柔軟派」に投票するからだ。

 

もし公平にするのであれば

  1. 混ぜて欲しい
  2. 分けて欲しい

とするか、もしくは

  1. 混ぜたほうがよい
  2. 分けたほうがよい

などとすることを提案してみる。

  

これは新聞社等が行う世論調査でも同じことが言えて、例えばある法案に対する賛否を問う世論調査の場合、次のように質問を2種類作ることができる。

  1. 法案を改正したほうが良いと思うか
  2. 法案を改正しないほうが良いと思うか

いずれも、「はい」という解答を誘導する質問である。特に世論が固まっていないような事案では、比較的「はい」と答えてしまうことが多い。質問者が想定する「正解」を無意識に読み取ってしまうのだ。

 

既に各地で論評がなされているが、去年議論された安全保障法案について、産経新聞は「日本の安全と平和を維持するための安保法制整備」と表現し、朝日新聞は「集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法」として自分たちの都合の良い結論を世論調査で導こうとした。

 

こういうのをあまり鵜呑みにはしてはいけない。

 

www.sankei.com

www.asahi.com